居心地のよいインターネット
Maison CrachinというYouTubeチャンネルがお気に入り。
フランスの田舎に暮らす女性がお菓子作りしたりしてるチャンネルだ。
(日本語字幕が出る)
こちらの動画は声も入らないし本人もほとんど映りこまない(顔は一切映らない)Silent Vlog。とにかく、余計な情報が入らず邪魔にならなくていい。
YouTubeにある動画はしばしば『トゥーマッチ(やりすぎ・過剰)』だ、とわたしはかんじる。
スローライフやカントリーライフ系の動画ですら、「(こんなステキな生活をしてる)ワタシを見て!!!!」みたいに、承認欲求も強すぎたりする。
なんだか異常に現実離れしたきれいすぎる服を着て、機嫌よさげにニコニコしてるじぶんをモロに映して、飾り立てた部屋をこれでもかと出して、リアルを過度にデコレーションしたような嘘くささとケレンミにあふれている。
そういうのは、あまり好きではない。
そういえば以前、いかにも素人がスマホで撮ったようなブレブレの野鳥の映像を流すだけの動画を、YouTubeで見たことある。それが大変よかった。ふとおもいだした。
再生数が1000回も行ってないんだけど、そのわりにいいねの数が多かったりして。その現象も、なんだかおもしろかった。
ほんとうに単純に「かわいい野鳥がいたから見て。」みたいなひとだったのかもしれない。広告収入は度外視で。
そういうのがいい。純粋で。とても癒される。
YouTubeだけでなくSNSはどれもそうだろうが、なんでも簡単にマネタイズされ、そこへさらに承認欲求もあわさって、イージーに過激でトゥーマッチになりがちなネットの現状には、かなりうんざりしてる。
もっと慎ましやかでひかえめな美がほしい。そこにお金や欲ばかりが露骨に見えてしまうと、ひどくがっかりする。うつくしくない。(もちろんだれも多かれ少なかれ欲があるのは前提として。それが過度になると、醜悪になる。これは精神的なうつくしさや価値の話)(マネタイズするな承認欲求完全になくせとは言っていない)
それでも、あたりまえだけどそんなネットにもオアシスのような場所もごくごくまれに存在していて、それを探してわたしは日々ウガウガ言っているというかんじ。
ほんとうはもうネットから離れたほうがいいのかもしれない。と、おもうときもある。
でも、ネットがないと生きていけないし。現代においては、文字どおりそうだ。日々のちょっとした支払いや連絡すらアプリでネットを経由しているわけだから。
それにわたしの脳みそも、完全にネットのある生活にフィットしてしまって、たぶんもうとっくに依存状態にある。
こんな状況のばあい、どうしたらいいのか。わからない。はぁ。
